2010年11月26日金曜日

「あなたのお気に入りのうつわを見せてください。」その25

展覧会も残すところあと3日間となりました。

ということは、この「あなたのお気に入りのうつわを見せてください。」もあと3日間ではあるのですが、ブログではもうすこし延長して、引きつづき投稿をお待ちしております。「投稿しようと思ってたけど、、、」という方は、ぜひ初志貫徹でご投稿を!

さて、その25はふしぎなうつわ。それもそのはず、投稿者は不思議博物館 館長の角孝政さんです。

《不思議博物館 館長さんのお気に入り》
根皿&根カップです。不思議博物館カフェコーナーの標準仕様食器として僕自らがデザイン し、実製作は宮崎県の魚人陶房さんに依頼しました。
根皿はデザート皿で、キノコをイメージした出っ張りの上にも果物等を 置くと、立体的な盛りつけになります。根カップは主にコーヒー等の温かい飲み物の時に使います。球根の様な 物から根っこが出て来ているのをイメージ。オシャレになり過ぎない様に気をつけました。


カフェコーナーでは使っていますが、プライベートではほとんど使いません。何故なら、飲みにくいし洗うのも大変で収納も場所も取ります。でもお客さんが来た時に使えばうけます。
ちなみに不思議博物館売店で絶賛販売中です。



「プライベートではほとんど使いません」ってのがお気に入りと言えるのかどうか微妙ですが、ぶっ飛んだオリジナリティに負けました(笑)

2010年11月21日日曜日

「家族の日」に300人超え!

本日は「家族の日」ということで、やきもの展は観覧無料。すでに300人以上の来場者でにぎわっております。昨日から「3」つながりです。笑

今日を中心に、会場のたのしそうな様子をすこしご紹介いたします。






祝!3,000人

昨日、やきもの展はめでたく3,000人目の来場者を迎えることができました。

とくにセレモニーなどは予定していなかったのですが、スタッフみんなが「なにかプレゼントしたい!」と口々に言うものですから、急きょプチセレモニーを。


3,000人目は、まもなく生まれてくるであろうお腹のなかの赤ちゃんに。特製包装紙(かわいい!)のなかは、小石原焼のお茶碗です。

ご両親ともに大喜び。やきもの好きの子どもに育ってくれたりするかな?

「あなたのお気に入りのうつわを見せてください。」その24

山口県のずんこさんからのご投稿です。展覧会にご来場くださって、「私も投稿を!」と思ってくださったようです。ありがとうございます。

《ずんこさんのお気に入り》
山口県宇部市で活動している女性二人組「シマセラミカ」のカップです。のんびりとお魚が泳いでいる絵付けとユーモラスな形に引かれて手に取りました。
ちょっと大きめのカップなので、両手で包みこんで持つ感じ。日常使いには使い勝手が微妙かな?と思っていたのですがなんと、お魚のしっぽが描かれている突起がちょうど指の引っかかりになっ
片手でも持ちやすく絶妙の使い心地です。
飲むときの唇にあたる感触のやわらかさとおおらかな形、そして手のひらのなかで泳ぐ魚に毎日癒されてます。


微妙なのに絶妙。使うたびにはっとさせられるうつわは、毎日を新しく感じさせてくれますね。



「あなたのお気に入りのうつわを見せてください。」その23

とても貫禄のある小鹿田の皿をご投稿いただきました。

《立丁尾花さんのお気に入り》
当方も40〜50年前の小鹿田の大皿を所有しておりますが、何処となく欧風で、バーナードリーチ氏がいらした頃の作品かしら?などと勝手に想像し、楽しんでおります。直径27㎝、高さ6㎝、重さ1.7kg。かなり重厚な大皿です。


立丁尾花さんはうきは市でステンドグラス工房兼ギャラリーを主宰されています。じつはこのお皿も実物を拝見できるそうです。眼福ですね!

2010年11月19日金曜日

「あなたのお気に入りのうつわを見せてください。」場外乱闘編

場外乱闘編(?)としてご投稿いただきましたうつわをご紹介いたします。

《サカザキさんのお気に入り》

去年の春だったかな・・・小石原に行ったときに買ったんだな。たしか鶴見窯の若い陶工さん」のところで。
「とびかんな」を実演(?)して見せてもらったりして楽しかった。
そーいえば「誕生日のプレゼントってことで」って買ったときの仲間の器たちだ。
写真でも察せられるかもしれないが、実は未だ使ったことがない。
器たちにとっては悲しい境遇だ。
大切にし過ぎて、結局使わないとか、食べなかった(食べれなくなってた)とかっていうのは、子どもの頃からの僕の得意技だ。
久しぶりに撮影用に包みを開けてみたけど、まだ静かな箱の中に戻される。

きっといつか「あ、そういえば。」って機会に、包みを解かれ、このままのかたちで目の前に現れて、最初に手にしたときのことや、「こんなふうに使ったらイイだろうな」って思い描いたりしたことを振り返るのだろう。

トラディショナルな技法とその素朴さに対して、色づかいの新しさが絶妙なコントラストになってるところがステキ。だと思う。若い陶工さんに思わず「グラフィックデザインとか勉強したんでしょ?」って質問した記憶がある。


いやはや、コメント長いです。しかも使われず、箱にしまわれたままのお気に入りです。で、「場外乱闘編」なのです(笑)

ちなみに投稿者のサカザキさんとは、展覧会の会場をつくってくださった坂崎隆一さんです。会場施工を請け負ってくださいますが、じつは現代美術家でもある彼のユニークなブログはこちらです。

2010年11月18日木曜日

「あなたのお気に入りのうつわを見せてください。」その22

ちょっと毛色の変わった写真を投稿いただきました。これはなんニャ~?

吾輩堂さんのお気に入り
「あなたのお気に入り猫を見せて ください」かと思ったら、「うつわ」でした。
すみません。うっかり投稿してしまいました。
うつわは先日きむらとしろうじんじんさんの野点で絵付けしたものです。楽焼です。
稚拙な染付の線でお恥ずかしいのですが、世界にひとつしかないということで
お許しください。銘「猫好へうげ縞縞」



「これでどう遊ぼうか?」と悩んでいるのか、あるいは「はやくご飯をいれてくれ!」と催促しているのか、うつわの前で悩ましげなニャンコさん。そういや柄が似てますね(笑)

きむらとしろうじんじんさんの野立は特別編で御紹介しましたが、これもまた絶妙な仕上がり。かつ「お気に入りの猫」かと思ったというボケ方も絶妙ですね。これはプロの仕業にちがいない。

2010年11月17日水曜日

「あなたのお気に入りのうつわを見せてください。」その21

お気に入りのうつわ、どんどん増えてきました! ミエモネさんからの投稿は小石原焼のカップ。

《ミエモネさんのお気に入り》
もう20年くらい愛用しています。毎朝、このカップで何かしら飲んでますね。本当に使い勝手が良くて、両手でカップを支えながら新聞を読むのが私のスタイル。こんなに気に入って愛用してるって孝宏さんはご存じないですけどね。(笑)


朝のさわやかな光のもと、愛されカップが笑っているようです。


ちなみに上の孝宏さんとは、太田孝宏さん。展覧会でもご出品いただいている小石原焼の陶工です。ミエモネさんはお親しいのでしょう。


20年間愛用されているなんて、うつわ冥利、陶工冥利に尽きますね。

2010年11月16日火曜日

「あなたのお気に入りのうつわを見せてください。」その20

さて、「迷ったあげく選んだわが娘をよろしくお願いします」と投稿くださった、ハラマキさんのお気に入り。


≪ハラマキさんのお気に入り≫
唐津の中里花子さんのうつわです。
「あれ?茶碗が重なっている?」と思わせる、そのユーモアに一目ぼれしました。
ほっこりした丸いお尻がチャームポイント。卵の殻に見えたり、ゆりかごにも見えて食卓を和ませてくれます。
もっぱら菜っ葉系担当です。



両の手でなにかをすくっているようにも見えますね。ゆりかごみたいなうつわは、テーブルの上でも揺れるんでしょうか?愛らしいですね。

「あなたのお気に入りのうつわを見せてください。」その19

お気に入りのうつわ、続きますよ。とりこねりこさんからの投稿。しかも2つ!

≪とりこねりこさんのお気に入り≫

魚皿です。備前の友人が、東京での展示会に観に行った際にお土産にプレゼントしてくれました♪ 白和えやロールキャベツなどを入れてます☆(^_-)-☆ 


備前焼の友人の器です♪
ひだすきという焼き方らしいです♪♪♪
温かみがあって宝物です☆☆









写真を見ていると、酒の肴を盛って一献、といきたくなりました(笑) 素朴な風合いが魅力的な備前焼ですね。

「あなたのお気に入りのうつわを見せてください。」その18

いよいよ展覧会も終盤。「いとおしさ」がみなさんにしみてきたのでしょうか。「お気に入りのうつわ」の投稿も複数いただきました。まず最初は、おはつさんの投稿。

≪おはつさんのお気に入り≫
数年前に旅行した那覇壺屋のやちむん通り。行ったり来たり、いろんなお店を覗きまくった末に、選んだのがこの湯飲みです。
やわらかいようで、凜としている柄が好きです。
白系だからどんな飲み物でも合うのでだいたい毎日使っています。

柄が好きなので、シリーズの他の品も買いたいのですが、
おなじ店に行っておなじシリーズをみても
必ずしも気持ちが添う出来になってるとは限らず。。。。
出会ったときに買っておけ、ってやつですか。


沖縄らしいうつわですねえ。「育陶園」で求められたそうです。毎日使ってうつわを育て、うつわとともに育つ。すてきです。


そして買物の鉄則。「出会ったときに買っておけ」。まさしく!

2010年11月12日金曜日

土、さわれます

展示室のほぼ真ん中あたりに土(と粘土)が展示されています。透明のアクリルボックスに入って、どっかりと。

大人の方からは「展覧会になぜ土が展示されているんですか?」とのご質問を受け、子どもたちからは「わー!粘土遊びしていいの?」との誤解を受けることもしばしば。

お察しのとおり、中身は小石原で採れる陶土と小鹿田で採れる陶土です。

小石原焼と小鹿田焼は兄弟窯で、装飾の技法も共通していますが、決定的に異なるのが使っている土。見た目にも色がちがうのですが、この土の性質によって、焼成温度も成形の具合も微妙に異なり、装飾技法の活かし方もちがってきます。

いくら優れた陶工でも、自然(土)をまったく意のままにてなづけることは至難の業。むしろ、土に手を添え、土の意志を活かすことで魅力的なやきものが生まれます。

そんなことをすこしでも感じてもらえれば、と願ってのこのコーナー。通常は触れないようにフタをしていますが、スタッフにリクエストくだされば触っていただけます。


こんなふうに。まるで土遊びですが、最近は土に触れることも少ないようで、まあ、よしとしましょう(笑)


「あなたのお気に入りのうつわを見せてください。」その17

MIDOさんからお気に入りのうつわ、2度目のご投稿です。ありがとうございます。

今回は満を持しての(?)小石原焼。民陶祭で求められたそうです。

≪MIDOさんのお気に入り≫

ともに小石原焼で、奥が「鶴見窯」、手前が「森喜窯」です。
先日の小石原「秋の民陶祭」で一目惚れして購入しました。器が「買って!」と言ってくるのです(笑)
どちらも若い窯元さんが伝統を大切にしながら、今風な作りにアレンジする柔軟な作風。飛鉋をアレンジした「ドット飛鉋」と呼ばれる技法が施してあります。
和風にも洋風にも幅広く使えるところが大好きです。




ドット飛鉋、かわいらしいですね。ほっこりするような写真もステキです。


素朴で今風、民陶のあらたなひろがりが感じられます。

2010年11月11日木曜日

「あなたのお気に入りのうつわを見せてください。」その16

思わずにやけてしまううつわをご紹介。投稿くださったのは、ぽんこさんです。

≪ぽんこさんのお気に入り≫

昨年、学生時代の友人と旅行中に絵付け体験をしたお茶碗です。使うたびに友人の顔を思い出させてくれます。
毎朝、茶碗一杯のごはんを食べ終わると、ひょっこりと顔を出す愛猫の表情が、元気をくれる大切な器です。


「にゃんだろう?」的なとぼけた表情が猫好きにはたまりません。絵付けに愛情を感じます。


***
展覧会も残すところ20日を切りました。つまり、この「お気に入りのうつわ」の募集も残すところ約20日。

まだアップしきれていない投稿もありますが、みなさん、心残りのないよう、どしどし投稿ください。



関連展示「あなたのお気に入りのうつわを見せてください。」
毎朝コーヒーを飲むカップ、旅の思い出に買ったお皿、捨てられない子どもの頃のお茶碗など。陶磁器にかぎらず、ガラスでもプラスチックでも素材はなんでも構いません。あなたのお気に入りのうつわを写真に撮ってメールで美術館に送ってください。
展覧会場前に特別コーナーを設けて展示し、本展限定ブログでも紹介します。

応募方法:
デジタルカメラ(携帯電話のカメラでもOK ! )でお気に入りのうつわを撮影して、E-mailにて福岡県立美術館 学芸課(fpart-g(アット)lime.ocn.ne.jp *(アット)は@)にお送りください。サイズは最大2Mまで。応募の際には、①お名前(ニックネームやイニシャルでもOK ! ) ②うつわの名称や説明 ③お気に入りの理由や思い出 をお知らせください。

2010年11月6日土曜日

「あなたのお気に入りのうつわを見せてください。」特別編

さる10月末の3日間、北九州市小倉の随所でドレスをまとった派手なお兄ちゃん(?)が屋台を引いて登場しました。京都からやって来た美術家 きむらとしろうじんじんさんです。「焼立器飲茶美味窯付移動車」を引いて、国内外さまざまな場所で「野立」パフォーマンスを繰り広げています。


じんじんさんの福岡上陸は9年ぶり。たくさんの人が参加されたようです。そしてうれしいことに、何人かの方がそこで絵付けしたご自身のお茶碗をこのブログにご投稿くださいました!


*9月から10月にかけて開催された「街じゅうアート in 北九州 2010」の企画のひとつとして行われたプログラム。どんな人がどんなことを、、、というのは、こちらのブログをご覧ください。


ということで、「あなたのお気に入りのうつわを見せてください。」特別編として、一挙公開。


≪チーズさんの作品≫


「焼立器飲茶美味窯付移動車」を引いて、京都のきむらとしろうじんじんさんが1028日、北九州市小倉の旦過市場近くに出現、「野点」(茶碗絵付け、窯焼き、呈茶)を行いました。
「野点」福岡(九州)上陸は9年ぶりなので、さっそく私も絵付けしてきました。
窯出しを待つこと2時間ででき上がったのがこれ。ベンガラ色の釉薬が白い釉薬と混ざって、動物の毛皮のようなおもしろい斑入りになりました。
名付けて「猫毛釉窯変片口」。


≪山本隆明さんの作品≫

10月26日(チャチャタウン小倉にて)きむらとしろうじんじんの「野点」パフォーマンスに参加。用意された茶碗(素焼き)に絵付けして焼いてもらったもの。
貫乳ががなかなかおもしろく入った。銘「朝露」。
≪山本陽子さんの作品≫

10月28日(旦過市場のそば)きむらとしろうじんじんの「野点」パフォーマンスに参加。用意された茶碗(素焼き)に絵付けして焼いていただいた。
たらしによる大胆な線と、貫乳の繊細な線のコントラストがおもしろく思う。銘「新涼」。




文字通り世界でひとつしかないお茶碗。大胆で愛らしい、どれもこれもいい顔です。しかもすでに幾多の年月を経てきたような貫禄がすばらしい。

2010年11月4日木曜日

泥だんごワークショップ(第2日目)

2日目は1日目でつくった泥だんごをさらに整え、いよいよ光らせていきます。

作業は公園ではなく、美術館のピロティで。


スタッフの説明を聞いています。「よしよし、分かった。こうすればいいんだな」てかんじで、、、


没頭中。

しかし緊急事態が発生。風が強すぎて、泥だんごの乾燥がすごいスピードで進みます。そこで急きょ場所を移動。


こんなところでシャッター締めて、作業再開。いろいろ手を尽くしてみますが、なかなか復活難しく、大半の泥だんごが光らないままとなってしまいました。残念!

でも、うまく光った泥だんごもありました。


かなりうれしそうですね。ぴかぴかです。

最後はスタッフも一緒に記念撮影。


泥だんごづくりは失敗してしまいましたが、このみんなの笑顔。ワークショップは成功です!(と思いたい。笑)

「たのしかったよ~!」「今度、自分でもつくってみます!」「また次にワークショップするとき教えてください!」と、うれしい言葉をいっぱいもらうこともできました。


それにしても泥だんごづくりは深い。泥をこねればできるというものではなく、土と水、天候、自分の手とのコミュニケーション。またあらためて、詳しいレポートをしたいと思います。